歯科治療は小手術
歯科治療は小手術
歯科治療は歯石を除去するクリーニングや抜歯も含めて小手術の範囲にあたります。歯石除去でも局所麻酔を行い歯根と歯肉の深い間をきれいにする場合があるためにかなり出血する場合があります。
外科手術で留意することは、出血と感染になります。口は常に動いて安静を保ことが難しく、細菌が多く存在し、物を口から食べる場合にはそれらが基質になるのでさらに細菌が増殖しやすくなります。
虫歯や歯周病両者ともに細菌感染により発症するために細菌の数と基質(主に口からとる食物)を制御することによりコントロールが可能となってきます(コントロールの効かない一部の特別な症例もあります)。抜歯などを行う場合にもブラッシングや歯石除去を行い、できるだけ口の中の細菌数を減少させることが必要となります。
また口の中の細菌は出血するとその毛細血管から血流にのって全身に回ります。免疫が低下したり、心臓に病気がある患者様はこの細菌によっても合併症(感染性心内膜炎など)が起こりやすくなります。
抜歯後の注意事項としては、出血、感染、加えて局所麻酔の影響があります。
DH国家試験
35歳男性。下顎右側第三大臼歯(右下の親知らずです)を下顎孔伝達麻酔下で抜去した。
当日の患者の指導で正しいのはどれか。
a.今日は入浴しても構いません。
b.今日は激しい運動は控えてください。
c.唇や舌を噛まないように注意してください。
d.出血が気になる時は強くうがいをしてください。
基本、止血のために血圧の上昇する行動は控えます。
うがいのしすぎは血餅が取れるので後出血します。
局所麻酔は唇の感覚もなくなり動きにくくなります。小児の場合には口唇を噛んだりすることもあります。
a. 今日は入浴しても構いません。(入浴は血圧が上昇します)。
b. 今日は激しい運動は控えてください。(運動は血圧が上昇します。)
c. 唇や舌を噛まないように注意してください。
d. 出血が気になる時は強くうがいをしてください。(強くうがいをすると血餅が剥がれ出血を起こす可能性が高くなります。)