保険治療:歯の色合わせ
- 2023年9月14日
- 補綴(被せ物入れ歯)
保険での治療:歯の色合わせ
保険で前歯の色がなかなか合わない。
保険で使用できる材質は決まっています。保険治療は病気を治すための治療のため審美を追及するのは難しい。
1、CADCAM冠
金属を使わない治療が主流になり全てが硬質プラスチックの保険の冠(図参照。CADCAM冠と言います。前歯は2020年から保険適応開始)は土台(真棒)の色が透けますがそれが特徴の一つになります。そのため、被せる歯の土台に金属や着色があると色味は変わります。自費の冠でも透けるものがあり(基本的にはこの場合にも透けて透明性があることが特徴、メリットとなります)、土台に色がついている場合には透けない白い素材を下に裏打ちして色を合わせる必要があります。
2、レジン前装冠
保険適応のもう一つで金属に裏打ちされた冠を入れることができます(レジン前装冠:図参照)。これはCADCAM冠と異なり以前より前歯によく使われているものです。その場合には金属の表面にレジンというプラスチックをつけるので土台の色がどのようなものであれ冠そのものの色になります。金属にレジンを焼き付けているので裏は必ず金属になり、周りも多少は金属が見えること、透明性がなくレジンが割れて剥がれることもリスクにはなります。しかし、裏が金属なのでその部分は耐久性があり入れ歯を支える土台などとして使用ができます。
図1、右がレジン前装冠、左がCADCAM冠(唇側からの写真)。天然歯より平坦的で透明感は
ない。
図2、右がCADCAM冠、左がレジン前装冠で金属があるのがわかります(舌側から写真)
保険は保険システムに従った治療は診断を行い治療方法が決まっていますが、現在保険である程度白くすることは可能になっています。