高齢社会の歯科医療
- 2024年5月4日
- 歯科治療
高齢社会(超高齢社会?)の歯科治療
最近、学生さん等に授業を行う時にいつも日本の人口動態変化を示して、今後どのように変化していくか話をしています。人口動態変化に合わせて、労働の方法や、対象も変動していきます。
日本はどのようになっていくのでしょうか。
- 平成20年の少子化社会白書から文献引用すると(図1)、2055年には65歳以上の人口が40.5%になります。もちろん高齢化率は上昇しますが、全体の人口も1億人を下回り、労働力人口が減少(18歳から64歳の人口)します。簡単に言うと労働力が人口減少に伴い減少することになります。ではどうすれば良いか?になりますが、日本以外から労働力を持ってくるか、AIに代用させるか、人口が減少しても問題ないように生産性を上げるか、65歳以上になっても元気にいつまでも働くという選択肢しかありません。
厚生労働省、人生100年時代構想会議中間報告では以下の記載があります。
- 100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要です。
- 人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。
学び直しや100年元気に活躍することは労働力に繋げる(高齢者の雇用促進)ことを示していると思います。
歯科、口はどうする?
歯科はどうすればいいのでしょうか。基本は何も変わりませんが、健康に労働できる口の環境、人生最期まで食べることを支える、そのような口の環境を幼少期から作って維持していく必要があります。なんでもそうですが、目標を持って行動していくことが重要なのではないでしょうか。歯ブラシをしないといけないではなく、100年生きるために口の環境を整えるために歯ブラシをしましょう、の方がやりがいもあるかもしれません。歯科医療も健康な人の口を守る、プラス病気を持った方や不自由がある方(身体障がい者の増加による)に対応する必要があります。
ただ、人生100年時代で100年生きて100年働くのも日本の社会にとっては重要なのですが、私は人生の最期ぐらいは人に多少迷惑かけても許してもらってゆっくりして自由にこの世を去っていきたい気もします。