歯周病治療
- 2022年10月13日
- 歯周病
歯周病治療
クリーニングとは
保険治療は診断のもとに実施されます。“クリーニングをしたい”と言っても診断なしに行うには自費治療になりますし、歯が着色しているだけでは病気ではないので歯を白くするホワイトニングは自費治療になります。
レントゲンや歯周ポケット検査で歯周病の診断がなされれば、一般的にクリーニングと呼ばれるものは、歯磨き指導・歯垢(プラーク)除去・歯石除去・歯面研磨など歯周病治療として実施していきます。歯磨き指導を行なった後の患者樣による適切な歯磨きは虫歯予防にもなりますし、定期的な歯石除去は歯周病の重症化を防ぎます。
医科歯科連携
口の中には細菌が多く存在するため、歯肉から出血があるという状態は口の微小血管を通して全身に細菌が周り、菌血症になっていることを示します(参考文献:Tonetti MS et al. N Engl J Med, 356(9): 911-20, 2007)。そのため感染しやすい糖尿病の方などでは歯からの感染が原因で菌血症から重症の敗血症なっている症例もみられます(参考文献:津川ら. 歯性感染症から縦隔炎に至った全身疾患を有する高齢者の1症例、2019年老年歯科医学会学会発表)。全身疾患のある患者様には口の病気の重症化予防を行なって医科と連携してください、という管理料や情報提供料が現在保険で適宜設定されています。
食べる喜び
レントゲン・歯周検査や歯周病の治療(クリーニング)は保険適応でも1回の治療費を何千円かそれなりに負担していただいています。しかし、症状が出て歯がグラグラになってから来院され抜歯して、入れ歯・ブリッジ・インプラントをするより、軽度の状態で定期的に来院され維持する方が全体での治療費は抑制されます。また、自分の歯で食べる喜びを維持でき、私的見解もありますが一部の全身疾患の悪化や予防もできると考えています。