局所麻酔2
生理学(細胞について)の問題です。局所麻酔については生理学の知識があるとさらに理解しやすくなります。
細胞外に比べて細胞内に多いのはどれか。
1.Ca2+
2.Cl–
3.K+
4.Na+
活動電位はNa+が細胞内に流入することで起こります。一方Na+が細胞内に流入とともに少しバランスを取るようにしてK+が細胞外に流出します。そのため普通の状態では細胞外にはNa+が多く細胞内にはK+が多く存在します。この普通の状態から活動電位が発生することで痛みが伝わります。麻酔薬はこの電解質の流入、移動を抑え活動電位の発生を抑制します。正確にはNaチャネルと呼ばれるポンプみたいなものが細胞にあって、局所麻酔はその動きをブロックします。
答え. 3
いろんなところで使用される生理食塩水とは食塩NaClが入っているのでそう呼ばれます。人間の体には筋肉や神経の活動に電解質食塩が必要になります。補水でただの水を入れてしまうと電解質のバランスが崩れますので点滴のためには人間の体の中の電解質とほぼ同じ成分が入っています。
基礎研究の蓄積によって今の医学が支えられています。