１、保険治療

２、レントゲン撮影

３、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所（以降　か強診）

１、保険治療

予防は病気にならないようにすることで、治療ではありません。そのため予防のための処置は自費でのカバーになります。例えば、口の中の歯周病の検査を行い歯周病でなければ治療する必要はなくなります。それでも着色をとってほしい、あるいは歯を研磨してほしいという場合には自費で行うことになります。

一方で歯周病の検査を行い歯周病の診断がなされればそのデータを元に歯石除去、研磨などのいわゆる一般的にクリーニングという治療が行われます。その際には保険に加入されている患者様は保険でカバーされることになります。ホワイトニングは歯を白くすることですが、歯が多少黄色みを帯びているということは病気ではありませんので自費治療になります。

色合わせなど審美に関わる内容は基本的には自費治療となっています。

インプラント治療も基本的には自費治療になっているはずです。それは現在のところインプラントでなくとも代替する他の治療法が保険でカバーされるためだと思われます（入れ歯やブリッジと呼ばれるもの）。

２、レントゲン撮影

レントゲン撮影や歯周ポケットなどの検査は正確な診断に必要なためにさせていただいています。レントゲン撮影は被曝量に比較して医学的に診断のメリットがかなり大きいため歯科でも一般的になっています。レントゲンを撮ることで顎の骨の状態、腫瘍の存在、歯の生え方、親知らずの埋伏具合、などがわかります。レントゲンのデータがない場合には顎の骨の情報なしにドクターの経験で診断がなされることになります。経験上おおよその診断がつく場合もありますが、それは予測の範囲になります。レントゲン撮影、CT撮影なども診断に必要であればそれは保険でカバーされます。

３、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所（以降　か強診）

か強診は一定の施設基準をクリアした歯科診療所に認可されるものです。現在、歯科はとにかく虫歯を作らない、重度な歯周病にならないようにすること、簡単にいうと広義の予防に力を入れています。それは患者様も歯科医師も治療を行うより、予防を行なっていく方が労力も少なく医療費もかからない、自費治療なども考慮しなくてよいためです。長期的に見ると医療費は減少します。また、口の管理をしっかりすることで全ての医療費全体が減少するというデータもあります。予防自体は自費になりますが、例えば歯周病になっていたがそれを治療し今後重症化を予防する治療(言葉遊びみたいですが、『治療』であることが重要）は行うことができるという考えになります。そのような治療を頻繁にできますよ　という歯科診療所が　か強診　を取得している歯科診療所になります。

いろんな施設での経験のみで実際のデータはありませんが、頻繁に食事のコントロールを行い歯科医師に３ヶ月に1度歯を磨いてもらっている患者様（療養型障がい者施設など）は虫歯にはなりにくい傾向にあると思います。また、厚生労働省によるとメンテナンス中に抜歯に至る主要な原因は歯周病であり、定期的に歯科医院に通院しないことが抜歯になる高い要因であるというデータを示しています（メインテナンス患者における抜歯要因に関する研究：東京医科歯科大学和泉教授提供データ) 。

　日頃忙しい皆様も時間があれば時々歯ブラシ指導と歯石除去で重症化を予防する治療　をどこの歯科医院でも良いので受診していただくと健全な8020が可能になります。