口腔衛生管理の重要性
口腔管理の重要性
人生100年時代、100年健康で生きることもありますが、いつどのような病気になるかもわかりません。何か病気になった時に口の中をある程度管理できている場合と、全く管理できず細菌が増え感染の原因になっているのでは病気の治療成績にも関わってきます。病気になった時は特に免疫力やいろんな薬を使用するので感染コントロールが重要になってきます。現在は感染の原因になっていないか医科から口の中を精査依頼もありますし、全身麻酔の前にグラグラの歯は抜歯するか、なんとかしてくださいと言われることもあります。医科と歯科ではライセンスと扱う部位は異なりますが結局は一つの体で個体になっていますので繋がっています。
口の中の管理は習慣だと思います。確かに面倒だと思えば面倒ですが、毎日やることであると決めて習慣にするとなんとかなると思います。特にブラッシングは適切な方法を知って毎日食後に行うことが重要になってきます。やはり綺麗な歯で良い笑顔、美味しい食事の方が毎日楽しいと思いますがどうでしょう。
私は幼少期の教育は虫歯になったら歯科医院に行く、でした。虫歯の部分を削って詰める、それで終わりだったような気がします。しかし、それだけではまた虫歯になってしまいます。今小学生の子供たちが歯科医院でブラッシングを習って管理をしてもらっているのをみると羨ましい限りです。私の口の中には数えてみると治療した歯が12本あります。歯科医師で12本も虫歯だった歯があるのはやはりショックです。自分で管理できていなかった証拠です。歯科口腔保健の推進に関する法律にも記載ありますが、国民は自分の口腔衛生状態を良好に保つ努力義務があります。それでは何をしたらよかったのかと考えてみるとやはりブラッシングだと思います。口の中の病気は基本細菌感染なのでブラッシングができて細菌数が少なければ、少し定期的な歯石とりが遅れても大きな影響は起きません。ブラッシングをしないあるいはうまくできてなく、痛くなったり、詰め物が取れたりしたら歯科医院に行くと虫歯が深くなる、再発する、歯を失う、治療期間が長くかかる傾向があると思います(論文、データ、根拠なしですが、このような報告はあります。Ref:口の健康管理のための歯科受診が歯の喪失の抑制と関連することをビッグデータ解析から確認~第66回春季日本歯周病学会学術大会で発表)。
人間の体は精密です。一般にどんな精密機械でも100年メンテナンスして使うのは難しいと思いませんか?長くもって10年だと思います。口は取り替えることは難しいので日々気を使ってメンテナンスしなければやはり異常が起こってきますが、これは当たり前のような気もします。