薬の血中濃度
薬の血中濃度
抗菌薬など効くようにするにはその薬の血中濃度を上げることが必要です。薬の効き具合には循環の血中濃度がどれくらいかが重要で、薬物の生物学的半減期なども血中濃度が初期投与の半分の濃度になるのに必要な時間を示します。
薬物血中濃度時間曲線を図に示す。
生物学的半減期は何時間か。
一応3時間になります。グラフが少しずれています。80➗2=40で薬の濃度が40mg/Lになる時間数が答えになります。
投与方法について
経口投与だとどうなるか?
薬を飲む→胃に入る→腸・肝臓を通過していく。
頭痛の薬などどれくらい経ってから効くでしょうか。
しばらく待ってから(およそ30分から1時間)効いてくると思います。
一番血中濃度がすぐ上昇するのは血管内に直接投与する方法です。→静脈内投与(点滴をとって薬を投与します)。
あとは血管にどれくらい富んでいるかによって血中濃度の上昇が変わります。下のグラフを参考にしてください。
1、静脈内投与
2、筋肉内投与
3、皮下投与
4、経口投与
笑気吸入鎮静法より静脈内鎮静法のほうが薬の血中濃度は上昇するのでよりコントロールできます。そのため笑気が奏功しない場合には静脈内鎮静法を選択します。
抜歯などによる菌血症を予防したい時には抜歯したその時に菌が飛散しますので、抜歯時に抗菌薬が効いていなくてはなりません。つまり、血中濃度が上昇していることが必要です。術前に薬を投与する場合にはその手技が行われる時に薬を効かせたいということになります(後から投与してもあまり意味がない)。
以前の問題
急性根尖性歯周炎の治療前に抗菌薬の投与で予防できるのはどれか。1つ選べ。(治療時の菌血症、感染の予防)
- 認知症
- 骨粗鬆症
- 心内膜炎
- 関節リウマチ
静脈内投与と経口投与の薬物に血中濃度の変化はそれぞれどれか。
静脈内投与 1
経口投与 4
薬の投与方法も考えながら感染コントロールする必要があります。