セメント(歯科用接着剤)|くぼた歯科クリニック|三鷹市にある歯医者

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セメント(歯科用接着剤)|くぼた歯科クリニック|三鷹市にある歯医者

セメント(歯科用接着剤)

 ある事情があってセメント(簡単にいうと歯科用の接着剤で虫歯除去の後にも詰めたりする)の勉強をしました。普段何気に使っていますが非常に重要です。最近は人手不足なので自分でセメントも練っています。

 本院では金属系の材料は基本グラスアイオノマーセメントを使っていると思っていましたが、正確にはグラスアイオノマー系レジンセメントでした。あと最近はCADCA M冠(CADCAMはコンピューターで設計するという意味で材質を示してはいません。これは正確な表現ではないと思います。材料で言うならなら硬質レジン冠になります。保険などではCADCAM冠と言われるのでその呼び方で落ち着いています)が出てきているので、接着性レジンセメントをよく使います。レジンとレジンで接着させるためです。基本セメント接着剤なので詰め物は取れる可能性があります。噛み合わせや隙間から汚れが入ると不安定になります。セメントを使うには作法がありますので、臨床に出た場合には覚えなければなりません。練ってつけるだけではなく作業順序を正しく行わないとすぐ詰め物が取れることもあります。歯科衛生士国家試験にもセメントは毎日使うものなので出題されることになります。臨床では製品名で対応することになります。

この4つがメイン。

この2つはよく使います。この2つがメインかな。

特徴を列挙します。

グラスアイオノマーセメント

   ◯生体親和性がよい。

  ◯歯質接着性があり、化学的に歯質と接着するが、水に触れると固まらず(感水性)、白濁する。防湿をしっかり行うことが必要。

  ◯フッ素徐放性がある(フッ素の放出と取り込みがある)。

  金属スパチュラは使用できない。

 フッ素徐放性の点から好んで使っている。

接着性レジンセメント

  接着に使用。主にCADCAM冠(硬質レジン)、自費セラミック、ジルコニアに使用。歯面処理や冠の内面をサンドブラストのような砂で表面をザラつかせて(凹凸を作って)あえて引っかかりを作ります。

こちらはほとんど使っていません。

リン酸亜鉛セメント

  ◯発熱反応(ガラス練板と金属スパチュラ使用、本院にはありません)。

  ◯嵌合力で機械的に結合(化学的ではない)。硬化までに一過性の刺激があるため主に無髄歯に使用。

根管治療中に時々使用。

酸化亜鉛ユージノールセメント

    消炎、鎮痛作用がある。レジン材料の硬化を阻害する。脆い。歯髄処置中の仮着や仮封に使用。

 最後に

カルボキシレートセメント(試験に出るので調べました)

   ポリアクリル酸、酸化亜鉛を練和する。

 ◯接着性、歯質と化学的に接着する。

 ◯生体親和性、歯髄への刺激が少ない。

よく形成後のTEC接着のためのテンポラリーセメントとして使用しています。

 

問題はこれからチェックします。最近はCADCAMやレジン系の問題も出てます。