健康診断の恐怖。 ある程度健康であれば働ける。
- 2025年9月4日
- 独り言
健康診断の恐怖
ある程度健康であれば働ける
健康診断の結果ははっきり言って恐怖と不安しかありません。
人生後半になると、とにかく健康であることが重要になります。歯科医師はみなさんの口、歯の健康維持を目的として働いていますが、とにかく自分がある程度元気でないと患者様に良い治療を提供できないことを実感します。とにかく、痛い、怖い、苦しい治療をなんとか楽に早く適切に提供するには歯科医師の体も心も8割ぐらいは満足な状態で1日1日を頑張ることが必要と感じています。頑張ることができる気力がなくなったら引退なのでしょう。
ただ心も体も良好な状態を維持するのが50歳を過ぎると難しくなります。外科系医療は目と手と足が基本動かなければいけません。足はタービンを使う時などのフットコントローラーです。ユニットの下にフットコントローラーがあるのですが、そこを踏んでタービンの回転数を調節をして削っています。手と足は体に生えているので体幹(特に腰)も重要になってきます。そして診断をしないといけないので、脳も使わないといけません。体全部です。でも50歳過ぎると腰が痛くなったり、血圧が高くなったり、色々です。治療をしている患者様の血圧も上がりますが、歯科医師の血圧も上がりっぱなしです。一度自分に血圧計でもつけて診療してどうなっているのか評価したいのですが、血圧計をつけると腕が不自由で治療ができないのと真実が怖いのでやったことがありません。
永久歯も80年近く20本健康に維持しなければいけないという8020の目標がありますが、80年も故障せずに動く機械などないので人間の体は無理難題を押し付けられているのかもしれません。この目標はどこから出てきたのか?
機械なら1年ごとメンテで、もって10年でしょう。ユニットの減価償却なども7年なので7年でしょうか?
昔の話で今はどうかわかりませんが、アメリカでは若い時にいっぱい働いて早くリタイヤしてゆっくり過ごすのが理想だと言われたことがあります。日本に来たフランス人は、日本で比較的高齢の方が働いているのをみて、日本人はなんでそんなに年齢を重ねていても働くのか?フランスでは働いてないけど。と言われたことがあります。
日本では一応60歳で定年になるところもありますが、60歳で定年は今の時代早過ぎる気がしますがどうでしょう。健康診断を受けて、予防し健康を維持してさらに働いてくださいという方向に進んでいます。
2050年の人口ピラミッドを見ると60歳定年にスパッと仕事を辞めてしまうと働き手が少なくなってかなり苦しいのがわかります。今でも60歳以上のところに大きな山が一つあるので、65歳以上も社会を支えて生産者人口に加わらないと社会が成り立たないことがよくわかります。でも本当は人生最後の何年間は一生懸命社会を支えてきたのでゆっくり自由にしたいですよね。人生後半は今までお疲れ様でした、の時期だと思います。手が動かなくなって、歩けなくなって当然で、しょうがないこともあるのが当たり前だと思います。
しかし、この人口ピラミッドは1950年にはピラミッドで呼び方は正しいのですが、2050年はピラミッドでなく人口の形も状態も竜巻だと思います。竜巻のような急激な人口減少が起こっているということになります。
2100年、2050年に生まれた0歳の子供たちは50歳になります。この子供達(普通にいけば、私たちのひ孫です)にどんな日本を残せるのでしょうか。私たちが一生懸命働いていろんな面で豊かな日本を残せたら良いなと思いますが、危機的状況は変わりません。