歯科にもデジタル化
- 2024年9月22日
- お知らせ
デジタル化の恩恵
歯科にもデジタル化
歯科医療にもデジタル化の波は押し寄せています。有効活用できればなんでも有効活用して人的資源を節約し医療提供者は楽をしたいものです。しかし、医療でのデジタル化はただ単に医療提供者が楽であれば良いということだけでは済まされないと思います。重要な視点は患者様のためになっているのか、ということだと思います。医療従事者が楽であっても患者様が苦痛であればそれは意味がないと思います。
歯科医療は口の構造物の再構築を行なったり、歯の形の物を作成するので3Dプリンターや歯を作成するための型取りするスキャナーは有効活用できると思います。スキャナーなどは出てきた当初は精度も悪くてスキャン速度も遅いのであまり使用したくないと思っていましたが、今ではスキャナーがないと仕事がすすみません(写真1)。これは口の型どりの機械ですが患者様は粘土みたいなものを口に入れる必要もないし、それに石膏を注いで歯と口の型を再現する必要もありません。嘔吐反射の強い患者様は反射が出ることは少ないし、石膏などは産業廃棄物になりますのでこの石膏が少なるだけで環境にも配慮したことになります。ただ医療機材ですので適応があり使用できる症例は限定されます。スキャナーは20年ほど前には想像もつかない物でした。大学にも昔はデジタル関係の講座など一つもありませんでしたが、今ではいくつもの講座が設けられています。さらに研究を行なったり、学生にも今後教育して、この分野を発展させていく必要があるのだと思います。
人的資源が減少するのでいろんなものを利用する必要が出てきます。
これがスキャナーですが、見た目は単にパソコンにペンにようなものがついただけ。
しかし、3Dスキャンで型取りができる優れものです。3分ぐらいあれば上顎、下顎と噛み合わせが取れます。