2人に1人が罹患する病気、がん
2人に1人が罹患する病気、がん
がんは私の学生時代は不治の病で非常に怖い病気、罹患したら死んでしまう病気だった気がします。しかし、現在は医療の発達のおかげで、がんの場所によっては5年生存率(がんの患者さんががんでない人と比べて5年生存する%)が上昇して長期に生存できるようになってきました。前立腺がん、乳がん、甲状腺がんなどは、5年生存率が90%を超えています(国立がん研究センター、がん統計)。しかも2人に1人が罹患する病気であり、今ではcommon diseaseと言っても良いでしょう。私もいつ罹患するかわかりませんが、ある程度の準備と心構えを持っておく必要があると思います。と言っても、そんなものは結局いつくるかわかりませんし、何をすれば良いかもわかりません。心構えは、がんになるかもしれないのでびっくりしないように、ぐらいでしょうか。
人生100年時代到来とは言いますが、この100年時代の目標は最期の20年ベッド上で過ごす100年ではなく、動ける健康寿命が伸びて最期の2-3年ベッド上で過ごす人生100年であると思います。厚生労働省の『老いも若きも活躍できるような社会を作る』は活躍できる体があれば可能になるものだと思います。ある程度健康体でなければなかなか働くことができません。しかし、私などは自分でもわかりますが50歳を過ぎて体力も落ちるし気力も低下して、体は病気でなくても(ぎっくり腰は頻発しているので本当に動けなくなる辛さは知っているつもりですが)動いて働くのは辛くなってきます。年齢を重ねればできるだけ動かないで活躍?社会にお邪魔?できる方法を見つけたいと思いますが、どうなるか。でも、仕事をしなければ他にあまりすることもないし、一日中テレビかwebニュースを見て毒付いて周りにいる家族に嫌われるのも考えものだと思ってしまいます。どういう人生を過ごしたいのか自分でもわからなくなってきました。
がんの話をしていたのですが、人生100年時代と自分の不適切な話に飛んでしまいました。先日がんのセミナーを聴きました。がんに罹患するリスクファクターがあり再度認識したのですが、データ的にも、タバコががん罹患のリスク因子になっています。タバコは根拠十分であり、レベル1(科学的根拠は、因果関係を推定するのに十分である)となっています(喫煙と健康 厚生労働省喫煙の健康影響に関する検討会報告書より(平成28年8月))。がんのリスク管理について以下に示します(図1)。
図1
しかし、これを見るとがんは生活習慣病なのではと思ってしまいます。タバコ以外全て適切(適当ないいあんばいにしておけばリスク管理になっている)にしていればリスク減少なので、なんでも適当がいいのかもしれません。
一生懸命なんでも行うことは重要なのですが、疲れてしまいます。人には、しっかりとか、きっちりとか、完璧にやってくださいとか言っていますが、適当、適切が良いのかもしれないとがんには関係なく思ってしまいました。目指すは適当人生でしょうか。タバコだって肉体的には一利もないかもしれませんが、江戸時代からあって法律的には認められているので精神衛生的に良好に保つ嗜好品かもしれません。